Samurai Journal of Chemistry

科学に関わる事を議論していく(コメントによる議論大歓迎)

【Macユーザー向け】新環境でのセットアップに関する情報

日本の研究室ではMacユーザーがかなり少ないので、何か問題が起きた時に対処できなくなることがよくあります。

そこで、経験したソフトウェアやPC環境設定をここにまとめておきます。

 

【一般編】

1. プリンタの設定

Macでプリンターを登録するのに必要なことは

IPアドレスでプリンタを検索

・場合によってはプリンタのドライバをインストール

 

の2点です。プリンタのIPアドレスの確認方法はそれぞれのプリンタの説明書などに書いてあると思います。多くの場合は、IPアドレスを含む様々な情報をプリントしてくれる機能が備わっているのでそれを使うことになります。

もしくは、すでにそのプリンタを使用している人にお願いして、プリンタの設定を開いてIPアドレスを確認することもできます。

 

ドライバがMacに入っていない場合は、そのプリンタの機種名+ドライバ+インストールのようにGoogle検索してドライバをダウンロード、インストールします。

 

 

2. インターネット接続

WiFi環境が整った職場であればWiFiパスワードを入力して接続するだけですが、有線接続しかない場合には少々厄介。

Macには有線ケーブルを接続するためのポートが備え付けられていないので、アダプターを買う必要があります。私はLention(中国メーカー)のマルチポートを購入しました。

基本的にはこのアダプターにイーサネットケーブルを繋げば問題なくインターネットにつながるようですが、一癖あったので体験談をここに書いておきます。

 

<Parallels Desktopを使用している場合>

Parallelsは最新のMac OS 10.14に最適なバージョンとしてParallels Ver. 14をリリースしました。私はMac OSだけアップデートしてParallels Desktop 13は14にアップデートしていなかったのですが、どうやらこれの影響でイーサネットアダプタの認識に何らかの問題が生じたようで接続できませんでした。

ただ、アップデートした後も時間が経つとイーサネット接続が切れてしまう現象が起きたのでシステム環境設定のインターネットの設定を確認して問題を探りました。

 

すると、アダプターがWindowsに認識され、Mac側から認識されていないことがわかりました。実際に、Windowsを立ち上げている間はインターネットに繋がらなかったのにシャットダウンするとインターネットにつながりました。ということは、Windows側より先にMacがアダプタを認識するように設定変更すれば良いはず、と思ったのですがParallelsの環境設定はそのように設定されていました。

 

仕方がないので、インターネット接続設定を削除してもう一度作り直すこととしました。インターネット設定の中のLocationタブをAutomaticに変更し、Parallels Shared #0USB 10/100/1000 LANを削除しました。(左側のリストを選択し、左下のマイナスボタンで削除)

次に、USBポートのイーサネットアダプタ用のドライバをダウンロード、インストールし直します。私の場合、AX88179というドライバをダウンロードすることでうまく行きました。ダウンロード後にPCを再起動すれば有線インターネットに繋がっていると思います。これは10/100/1000Mbps Gigabit Ethernetのコントローラだそうで、多くの場合jこれで解決すると思います。

 

他の仮想化ソフトで同様の問題が起きるかわかりませんが、もし何かあったらイーサネットアダプタのドライバを再インストールしてみると良いかも知れないと言う話です。

 

 

3. 共有ネットワークへのアクセス

会社内のサーバーでファイルを共有している場合、その共有サーバーへアクセスする設定をします。

これは知っていれば非常に簡単で、Finder上で「⌘(command)+K」によりconnect to serverを開きます。与えられたサーバー名(アドレス)を入力してconnectを押すだけ。よくアクセスするサーバーが複数ある場合はアドレスを入力した後に左下の+ボタンを押すとお気に入りに登録され、次回以降アクセスが容易になります。

 

 

4. ソフトウェアなどのライセンス

Office 365などを大学で買っている場合は、会社のe-mailアドレスを使用してOfficeをダウンロードできると思います。

他にも様々な必要ソフトウェアを会社がライセンス契約している場合があるので、何が使えるのかを最初に把握しておくと良いです。

 

 

【化学系ソフト編】

5. JEOL Delta NMR

MacでDeltaを使う場合、たまにエラーが起きます。MestReNovaでは特に変なことはおきなかったのに...

 

JEOL Data Fileを開くときは問題ありませんが、他の形式のソフトを開く時にerror convertingと表示されてファイルが開けないことがあります。また、このときデルタを立ち上げた時に表示されるメニュー画面のダイアログに"Network services disabled: failed to initialize"と赤色で表示されていました。

なにやら、他の形式のファイルを開くときはサーバー上でその変換処理をしているようで、サーバーに繋がらないとファイルが開けないようです。

サーバーにつながると言うのは、自分のPCがインターネットに繋がっているかどうかだけではなく、Deltaとセキュリティソフトの相性が大きく関わっているようです。

Macのデフォルトのセキュリティ(システム環境設定→セキュリティとプライバシー→Firewall)は相性が悪いらしく、Burkerのfidファイルや.als拡張子を持つNMRファイルなどは開けませんでした

 

そこで、他のセキュリティソフトをPCにインストールしてアクティベートしてからMacFirewallをOFFにしてPCを再起動しました。するとダイアログのNetwork...の表示はなくなり、Burkerのfidファイルなどを開けるようになりました。

私はESET NOD32 AntivirsとTrend Micro SecurityはDeltaとの相性が良いことを確認しています。

また、ESETのインターネットセキュリティが含まれるセキュリティは、Deltaのサーバーへのアクセスを拒否してしまうため、ダメでした。(ESET上の許可設定でどうにかできるかも知れませんが、わかりませんでした。)以下、ダメだったソフト;

ESET Internet Security for Windows

・ESET Cybersecurity Pro for Mac

 

とにかく、以上のソフトウェアだけでなく、ネットワーク関連のセキュリティーブロックとはDeltaは相性が悪いので、ネットワークセキュリティが入っていないソフトを選ぶか、Deltaからのサーバーアクセスのみを許可できるセキュリティソフトが必要です。

 

 

6. ChemDraw

ケムドロの導入にはほとんど苦労しないと思います。しかし、Windowsとショートカットキーが異なるので、それだけは注意。これは以下にまとめたので参照してください。

ymac32.hatenablog.com

 

また気になったことがあったら更新します。

 

M1 MacでのGoogle日本語入力の設定方法

【2022年3月2日】追記

Macの使いにくいIMEを削除し、Google日本語入力に置き換える作業に一手間かかるので追記しておきます。

Google日本語入力をダウンロード、インストールします。Rosettaが入っていない場合、自動的にRosettaをインストールしますか?と表示されるので、そのまま「はい」。そしてGoogle日本語入力をインストールします。

しかし、もとのUSキーボードが削除できないために、特定のアプリでGoogle日本語入力に切り替えることができなくなってしまいます。その対処方が以下

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①メニューバーにあるIMEの設定をクリックし、まずはキーボード設定からUSキーボードを削除します。日本語ローマ字入力の中の英字にチェックを入れるとUSキーボードが削除できるようになります。続いて日本語ローマ字入力も削除します。この手順が知る人ぞ知る裏技的な工程で難しい。

②次にキー設定の編集に移ります。メニューバーGoogle日本語入力の環境設定をクリック。表示されない場合はFinderを表示した状態でもう一度表示すると出ています。キー設定の選択をMS-IMEに変更します。

③最後にPCを再起動すればすべて反映されています。

 

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