Gaussian 16のインストールとその際に起こったトラブルまとめ
タイトルの通り、Gaussian 16とGauss Viewを私のPCにインストールしようと思ったら色々な問題が発生して、今も未解決なことが多いのでちょくちょくこの記事を更新しながら覚書を残していこうと思います。
大前提として、Mac OS 10.15を使用しており、Parallels Desktop 14でWindows 10を入れています。
(元環境2019/11/27の最新・最適はver. 15ですが、有料アップデートの頻度が高いのでまだアップデートしないで良いかと放置しています。)
このWindows 10にGaussianをインストールしようとした時にトラブルが多発しました。
トラブル1: インストールしたもののGauss Viewが立ち上がらない
トラブル2: Gauss Viewは開けるようになったが、Parallelsの様々な機能に支障が出た
トラブル3: Windows 10を再インストールしなければならない事態に
トラブル4: その他併発した問題
1. Gauss Viewが立ち上がらない件
Windows 10 64bitに対応したGaussian 16をリクエストして各種インストールディスクをダウンロードしたところ、3種類のインストーラーが入っていました。
・i.Gaussian16W Full Version, 64-bit Multiprocessor Rev.C.01-H, setup.exe
・GaussView, setup.exe
・G16W Utilities, setup.exe
それぞれに対してライセンスキーが与えられていました。
まず、G16W Utilitiesに関しては、はじめ存在を認識しておらず、Gaussian16W Full VersionとGaussViewだけインストールすれば良いものと思っていました。
しかし、この状態だとGaussViewが全く立ち上がらず、Gaussianも他のPCにで動かしているものとはインターフェイスが全く異なっていて使える状態にはなりませんでした。
そこでG16W UtilitiesをインストールしたところGaussViewが起動するようになり、Gaussianでの計算も走るようになりました。。。
2019/12/05追記
Windowsに割り当てられた仮想メモリのドライブの総ページングファイルサイズが極端に低く割り当てられていたようで(原因不明)、OSをインストールし直したら推奨の割り当てに対して十分に大きなサイズが割り当てられていました。
Gaussian16W Full Versionをインストールしても問題なく動きました。
2. Gauss Viewが開けるようになったものの...
*この部分は未解決です
インストール後、REDEMEテキストに従い、PCのシステム環境設定を少しいじりました。しかし、PCを再起動するとなんとOffice 2016の全てのアプリケーションが開かなくなってしまいました。その他のChemDraw, Delta, などは起動しましたが、Office関連アプリケーションはアンインストールすらできない状態になりました。
これと同時に、
・MacとWindowsのクリップボードが共有されない(MacでコピーしたものをWindowsにペーストできない)
・Windows側だけインターネットに繋がらない
・トラブルシューティングツールが全く走らない(1秒で解決しませんでしたと言われる)
といった問題が併発しました。
おそらく、Parallelsで作成した仮想ディスクでWindows 10を動かしているのに、さらにその中に仮想ディスクを定義して領域を割り振ろうとしたということでしょう。これがいけなかったのだと思います。
2019/12/05追記
結局詳しいことはイマイチ分かりませんが、仮想メモリ上の全てのドライブの総ページングファイルサイズをカスタムにしたことが問題だったのかもしれません。これでどのように設定がおかしくなってしまったのかは詳しくないので分かりません。ただ、Macの仮想ディスクで立ち上げているWindows内で仮想メモリの設定をいじったことがいけなかったのではないかと考えています。
3. Windows 10の再インストール
OSはMicrosoft Storeで正規品を購入すると高いので、いつもwindows 8の時から格安ダウンロード版を探してライセンスを取得していました。
なので、これまでparallelsで動かしてたwindows 10 proのダウンロード版を購入したときに送られてきたメールを参考にインストーラーをダウンロードし、インストールを開始しました。
仮想ディスクのビルドに約半日~一日かかる印象です(現在インストールとディスクのビルド中)
また、インストール中に何度もアップデートを更新する必要があるため、再起動を複数回しなくてはいけません。
このようにInstallation Assistantが起動した状態になるのですが、かなり長いので気長にオーバーナイトで処理させた方がいいです。一応この画面を常に出した状態にしておくべきです。
今、safari上でこの記事を書いていますが、ふとinstallation assistantの画面をみると暗転していて、スリープ状態っぽくなっています。
多分常にinstallation assitantを最前面に表示していた方が良いのだと思います。
また、インストール直後にライセンスが有効でないと表示されていました。ライセンスは2018年2月に購入したもので、2台のPCに有効なはずです。一度Parallels13にインストールし、その後Parallels14にアップグレードしていますが、この仮想ディスクに一度Windows 10をインストールしただけなので今回もライセンスは有効なはずなんですが。。。
完全にディスクをビルドし終わってからまた試してみてください的なことがトラブルシューティングに書いてあったのでとりあえずは全て終わってから考えようかと。
ただ、流石にこの状況で正規品の再購入は馬鹿馬鹿しいのでしたくありません。
2019年12月5日追記
結局非正規windows10のライセンスは一度アクティベートすると同じデバイスに再インストールする際にも無効になってしまうらしいので、もう一度安い非正規ライセンスを買うことにしました<後述>。
4. その他併発した問題
やむなくMac版のOfficeをインストールして仕事をしていました。(ライセンスは所持していましたが、Windows版OfficeでないとChemDrawと連携できないのでMac版は使っていませんでした。)
Mac版のOfficeとChemDrawは現在(おそらくこれ以降もずっと)互換性が悪く、貼り付けたChemDrawファイルは全て画像ファイルに変換されてしまいます。
なのでChemDrawファイルを別に保存してPowerPointに貼り付けるようにしていましたが、なんとそのChemDrawファイルが⌘Sで保存しようとするとフリーズしてしまいます。
この問題と対処法はPerkinElmerさんのQ&Aページに既に同例が存在したので、terminalを使って問題解決しました。
/System/Library/Frameworks/CoreServices.framework/Frameworks/LaunchServices.framework/Support/lsregister -kill -r -domain local -domain system -domain user ; killall Dock
これをterminalに貼り付けてenterするだけでした。
5. OSとソフトウェアの再インストール
Windows 10
Windows 10は非正規の格安ライセンスを購入していたため、再インストール後に同じプロダクトキーでライセンス認証をすることができませんでした。
なので再度格安ライセンスを購入することにしましたが、現在(2019/11/28)は"consogame"というサイトから非常に安くライセンスを得ることができます。
ライセンスの購入方法は以下のblogに詳細にまとまっているので参照してください。
1500円くらいで、何度でも再インストール可能なライセンスに変更可能とのことだったので、これ以降もParallelsのトラブルがあるかもしれないと考えて永久版を購入しました。ユーザー登録、ライセンス発行までものの10分程度で完了し、非常に簡単でした!
ChemDraw, ChemOffice
最新版19.0が利用可能でしたので、これを期にMac, Windows版共にアップグレードしました。
以前のバージョンとの大きな違いは、日本語を入力した時に文字化けせずに自動的に日本語に直してくれるというもの。特にフォントを指定しないでテキストボックスに日本語を書いた時の図が以下。ついでに問題点も枠内に書かせてもらいました。
Mac版 CD 19.0はデフォルトの日本語フォントで入力しても全くズレがなく非常に快適です。また動きもスムーズで、OS 10.15で生じていた深刻な問題であるsaveするとフリーズして落ちるという極悪バグも解決されました。
Windows版のCD 19.0で日本語フォントを書いていくとカーソルがずれる問題が発生してしまうようです。自動的に変換されているフォントが何なのか見れないためよく分かりませんが、おそらく通常のメイリオ、游ゴシックなどのwindowsの正規フォントになっていないためだと思われます。
同時にくっついてくるChemFinderやChemFinder for Officeというアプリケーションは完全に無視していましたが、ver. 20からかなり実用性が増すそうで、今回のver 19から使用感を確認していこうと思います。
これに関しては別記事にまとめようと思います。
Office 365
Office 365のページにログインして、ソフトウェアのダウンロードインストールを行いました。
Office 365はOffice2016以前のものと異なり、バージョンアップデートの必要性がないので楽ですね。一つライセンスを持っておけば複数のPCにインストール可で、今回のようにマシンがクラッシュした際の再インストールも普通にできます。
まだ色々起きそうなので備忘録をここに書き込んでいこうと思います。
いつか誰かの役人立てれば幸いです。